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17- D- 0511
201 7 年 9 月 1 5 日
株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
楽天株式会社
(証券コード:4755)【据置】
長期発行体格付 A 格付の見通し 安定的
債券格付 A
発行登録債予備格付 A 国内CP格付 J−1 ■ 格付事由
(1) 97 年に設立されたインターネットサービス会社。楽天市場(電子商取引)、楽天トラベル(旅行予約)な どのインターネットサービス事業やカード、銀行、証券などのF inT ech 事業を行う。様々なサービスの提 供を行うことで楽天経済圏を形成しており、共通の ID と独自のポイント制度を通じて、グループ間での 顧客の誘導を促進している。最近ではポイント制度や決済手段を楽天グループ以外で利用を可能にするな ど楽天経済圏の拡大に努めている。
(2) 今後も成長が見込まれる国内 E C 市場において、楽天市場はトップシェアを維持している。同業他社との 販売競争は厳しさを増しているが、ユーザーの囲い込みを進める販促施策が功を奏し、国内 E C の流通総 額は着実に増加している。金融を含め多様なサービスを提供することで同業他社との差別化も実現してお り、堅固な事業基盤に変化はない。カード、銀行、証券などのF inT ech 事業もリスクを適切にコントロー ルした上で業績は順調である。一部、海外事業などで赤字となっているものの、当面、国内 E C 事業や F inT ech 事業を中心に高水準の収益確保は可能であろう。加えて、財務内容は金融関連の資産・負債を考 慮すれば一定の水準を維持している。以上を勘案し、格付を据え置き、見通しを安定的とした。
(3) インターネットサービス事業では、主力の国内 E C においてポイントが通常の最大 7 倍になる SPU(スー パーポイントアッププログラム)を導入したため、費用負担が先行していた。しかし、流通総額は着実に 増加し、足元では利益面でもプラス効果が出始めている。SPU は当社の他サービスを利用することでポイ ントが増加する仕組みになっており、クロスユースの進展が期待できる。その他品質向上に向けた地道な 施策にも取り組んでおり、今後も国内 E C 市場において堅固な事業基盤を維持していくと見ている。メッ セージングサービス(Rakuten V iber)や通信サービス(楽天モバイル)ではユーザー数が着実に増加して おり、利益面での改善状況を注目していきたい。
(4) F inT ech 事業の業績は順調であり、年々利益貢献度を高めている。楽天カードは業界平均を上回る水準で カードショッピング取扱高を伸ばしており、同取扱高はカード会社大手の一角を占めるにまで成長してい る。収益性の高いショッピングリボ残高が順調に積み上がっており、業績は拡大基調にある。楽天銀行は カードローンを収益源とし市場環境の影響を受けにくい収益構造となっていることから、日銀のマイナス 金利政策導入の影響は他の金融機関と比べると小さい。カードローン、住宅ローン、楽天カード信託受益 権残高をバランスよく伸ばしていくことで業績は今後も堅調に推移すると見ている。楽天証券は、豊富な 品ぞろえや、低廉な株式取引手数料を強みとし、ネット証券業界 2 位の口座数および株式個人委託売買代 金シェアを持つ。ネット証券の特性として損益分岐点が低く、取引高減少局面においても一定の利益水準 の確保は可能とみている。
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行、証券ともに概ね業績は順調に推移しており、営業利益は前年並みを確保した。カードでは、システム 関連費用の負担が生じているものの、ショピング取扱高の増加が続いている。銀行ではカードローンの債 権残高が徐々に増加しており、営業利益は増益基調にある。財務面では、金融関連の資産・負債が多く、 表面上の自己資本比率(17 年 6 月末 12. 8%)は低水準であるが、主として楽天市場を運営する単体の自 己資本比率(17 年 6月末 45. 8%)は良好な水準にあるが、17年 2 月に公表した自己株式の取得(上限 1, 000 億円)を進めており、財務指標は一定の影響を受けている。今後の自己株式の活用方法について注 目したい。
(担当)千種 裕之・本西 明久 ■ 格付対象
発行体:楽天株式会社 【据置】
対象 格付 見通し
長期発行体格付 A 安定的
対象 発行額 発行日 償還期日 利率 格付
第 3 回無担保社債(社債間限定同順
位特約付)
200 億円 2016 年 6 月 30 日 2019 年 6 月 25 日 0. 070% A
第 4 回無担保社債(社債間限定同順
位特約付)
100 億円 2016 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 25 日 0. 130% A
第 5 回無担保社債(社債間限定同順
位特約付)
100 億円 2016 年 6 月 30 日 2023 年 6 月 23 日 0. 250% A
第 6 回無担保社債(社債間限定同順
位特約付)
400 億円 2017 年 6 月 6 日 2020 年 6 月 25 日 0. 090% A
第 7 回無担保社債(社債間限定同順
位特約付)
300 億円 2017 年 6 月 6 日 2022 年 6 月 24 日 0. 220% A
第 8 回無担保社債(社債間限定同順
位特約付)
200 億円 2017 年 6 月 6 日 2024 年 6 月 25 日 0. 320% A
第 9 回無担保社債(社債間限定同順
位特約付)
100 億円 2017 年 6 月 6 日 2027 年 6 月 25 日 0. 420% A
対象 発行予定額 発行予定期間 予備格付
発行登録債 1, 000 億円 2017 年 7 月 29 日から 2 年間 A
対象 発行限度額 格付
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格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2017 年 9 月 12 日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:涛岡 由典
主任格付アナリスト:千種 裕之
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に「信用格付の
種類と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に、
「コーポレート等の信用格付方法」(2014 年 11 月 7 日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 楽天株式会社
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■用語解説
予備格付:予備格付とは、格付対象の重要な発行条件が確定していない段階で予備的な評価として付与する格付です。発行条件が確定した場合には 当該条件を確認し改めて格付を付与しますが、発行条件の内容等によっては、当該格付の水準は予備格付の水準と異なることがあります。
■NR S R O 登録状況
J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラス
に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g- 7(a)
項に基づく開示の対象となる場合、当該開示は J C R のホームページ(http: / / www.jcr. co. jp/ en/ )に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■ 本件に関するお問い合わせ先